MD-ing講座20

棚割提案のポイント2

四つ目はいよいよ「棚割分析」の項目です。
現状の棚割が、どの様な考え方で構成されているのかを分析していきます。
ここでは、どんなデータを使用し、分析するかということがポイントになります。

まず、どのようなデータを使用するかですが、以下のようなデータが考えられます。

(1)業界データ(市場動向・出荷etc)
(2)商圏データ(デモグラフ・食慣習・慣習・競合店舗etc)
(3)当社実績データ(全体・サブカテゴリー別・SKU別etc)
(4)シンジケートPOSデータ(全国・地域・県内etc)
(5)提案企業・店舗POSデータ(全店・地域・店舗・自社平均etc)
(6)食トレンドデータ(各種雑誌・各種調査データetc)
(7)当該カテゴリーの各種消費・マーケティングデータ
(8)商品マスター(商品分類に関するデータetc)
(9)現状棚割表(標準パターン・提案店・競合店etc)

次に分析項目ですが、以下のような内容になります。

(1)ヒストリカル(時系列)分析
(2)ABC分析
(3)マトリックス分析
(4)ランチェスター分析
(5)比率と趨勢比分析
(6)比較分析
(7)標準偏差分析(注:詳しくは次回ご説明いたします)

(1)品揃え面・・・選択のし易さについて

◎扱いある・扱いない/扱う・扱わない
※既存商品 ※新商品

・商圏内消費者嗜好
・市場の期待度/話題性
・市場の伸び
・GRP(広告投下量)
・バイヤー意向
・各種販売条件
・他の店舗・エリアで売れている

◎売れている・売れていない(数量・金額)【シンジケートPOS・提案企業・店舗POS】
※シングルABC
※マトリックス(クロス)ABC

◎儲かっている・儲かっていない(粗利貢献度)【提案企業・店舗POS】
※4POS比較(全国・エリア・県内・提案店舗)
※2POS比較(全店平均と提案店)

◎分類基準
※商品マスター
※商品マトリックス

◎サブカテゴリー分析【アソシエーション構成比表】
※スペース効率 ・スペース ・売上数量 ・売上金額 ・粗利益額(率)
※メーカー数
※ブランド数
※SKU数
※フェース数

◎価格構成(予算内で収まる購入のし易さ)【現状価格構成比グラフ】
※ゾーン
※ライン数
※プライス・ポイント
※プライス・レンジ

(2)ゾーニング面・・・見易い・分かり易いかについて

◎棚割図と各種ゾーニング図
◎陳列手法
◎ゴールデン・ゾーン配置(約80~150cm)
◎ゴンドラの関連

分解が終わりましたら、特徴と課題を整理します。
そして、提案書にまとめます。まとめる場合、次のようにすると ストーリー性があり、分かりやすくなります。

(1)当社の取組み姿勢について
(2)市場動向
(3)消費者動向
(4)業態別カテゴリー動向
(5)カテゴリー動向(現状と将来)
(6)新製品
(7)新商品も取り入れた棚割
◎ゴンドラ配置の変更
◎品揃えの変更
◎価格政策の変更
◎ゾーニングの変更
◎新商品の提案
(8)販売促進(マス・店頭販促)
(9)販売条件
(10)謝辞と今後の取組み姿勢について
◎課題があれば、今後の解決策とスケジュールについて

(2000/06/13)