MD-ing講座22

各種分析手法・その2

前回にひきつづき「各種分析手法」のお話です。

5.比率と趨勢比

■比率①構成比率
全体を100としたとき、各部分を構成する割合バランスを見る分析です。 求め方は、

構成比=部分の量÷全体の量×100

例えば、売上高を100とした時のある要素の構成比を求める場合や、全体から、 個々の構成のバランスを見る場合に使います。

■比率②相互比率
それぞれの項目間の関係比率を求め、その大きさと変化を比較することによって 課題を発見する分析です。
例えば、一人当たりの売上高などが典型的である。

売上高÷従業員数

他に、

・市場占有率を算出し、自社のポジションを知る場合。
・2期間あるいはそれ以上の期間で、各々の構成がどの様に変化しているかを見る場合。
・他社との商品構成や人員構成などを比較する場合。

などに活用します。

■趨勢比
ある期間内の変動する数字を、一定時を100として比較して変化の方向と大きさを見る分析。求め方は、
趨勢比=比較する年の量÷基準とする年の量×100
伸び率=趨勢比-100
・100を越えれば需要が高く良い状態。
・75を下回る場合問題。原因を追求する。
(※75は目安です。それぞれの企業によって設定する基準は違います)

6.比較分析

比較は、同業間・時間の経過・目標/標準値などとの関係で分析する方法です。
*同業者・競争他社比較(シェア・売上・利益・コスト)
*目標値比較(予算・目標)
*標準値・平均値比較(業界・規模・社内)
*過去との比較(3~5年間)

7.必要項目

最後に、商談場面と売上管理に最低限必要な計数項目を上げておきます。
以下の意味と活用方法を十分修得してください。

■売上管理場面での計数知識
イ. ABC
ロ. 最小自乗法
ハ. 12月移動平均法
ニ. 季節指数法
■商談場面での計数知識
イ. 値入れ
ロ. 粗利益とロス
ハ. 粗利ミックス
ニ. 商品回転率
ホ. 粗利益率
ヘ. 交差主義比率
ト. 貢献比率
チ. PI値

次回からPOSデータ分析について解説いたします。

(2000/10/13)