MD-ing講座33

カテゴリー・マネジメントについて2

第四は、カテゴリー・マネジメントの背景です。

1. EDLPの定着に伴い、小売業にとってよりコストの削減に努めた効率的な店舗運営が必要になり、徐々に売り上げ指向から利益指向へと転換しつつあること。
2. 業態間競争が激化し、より消費者に「この商品を購入するのだったらあの店」と指名されるような店舗運営が求められるようになったこと。
3. 大手チェーンを中心とする量販店のバイイングパワーの向上によって、メーカーが従来の「月末・単品・大量・押し込み型セールス」の転換を余儀なくされていること。
4. 売り場効率の最大化を目指す小売業と、自社ブランド・シェアの最大化を目指すメーカーとの共通単位として、カテゴリーが最適であったこと。
5. POSデータなど定量的な実績データがリアルタイムで把握可能になり、小売業が持つ店頭情報と、メーカーが持つ製品に関する消費者情報とを融合した店頭計画の実現が可能となったこと。
6. バイヤーにとっても、メーカーにとっても、データの分析能力や分析コストの限界から、現実的な管理基準は単品よりもカテゴリーの段階にとどめておくという共通認識が一般化した。
7. 小売業者がPOS情報をメーカーや卸売業者に提供し、さらに優れた売り場作りの提案を要求する事がベストと考えるようになった。
①どんな商品を ・・・(メーカー・容量・特性)
②どう陳列し ・・・(バーティカル・ホリゾン・ブロック)
③どんな価格で ・・・(ゾーン・ライン・PP・レンジ)
④どう売ったら ・・・(セルフ・対面・販売促進)
⑤どの商品が ・・・(POS情報)
⑥どれだけ売れたか ・・・(POS情報)
⑦そしてどれだけの利益が生まれたか ・・・(計数管理)

第五は、カテゴリー・マネジメントを進めていく場合の手順です。ここではブライアン・ハリス氏の考え方を参考にしています。

プロセス図(ブライアン・ハリス)

(2002/8/21)