MD-ing講座36

カテゴリー・マネジメントについて5

第八は、カテゴリー・マネジメントを実際に運用していく場合の必要資料について、以下説明していきます。(内容は、消費財のメーカー、卸売業の立場に限定しております。)
まず最初に必要な内容は、

Ⅰ・・・当社の企業方針と当該商品の市場状況についてです。

1. 当社の企業方針と取り組み姿勢。具体的には、商品・価格・流通・販売促進と卸売業政策・小売業政策。

2. 各関与社間(メーカー・卸売業・小売業間)による、カテゴリーの生産性向上のための役割項目の決定と役割分担の決定。

3. 当該商品の原材料の市場推移と今後の動向予測。
①国内・海外原料状況
②生産技術動向

4. 当該商品カテゴリーの基準(定義)設定とその理由。
①当社としての基準(定義)設定

5. 当該商品サブカテゴリーの基準(定義)設定とその理由。
①当社としての基準(定義)設定

6. 当該商品カテゴリー・サブカテゴリー別の市場規模と推移。
①数表・グラフ化(折れ線・構成比・棒など)

7. 当該商品カテゴリー・サブカテゴリー別メーカーシェアと推移。
①業界全体
*自社シェア=自社売上高÷市場の総売上高×100
*自社カバレッジ=自社顧客数÷総顧客数×100
②インストア内
*SKUシェア=自社SKU÷総SKU数×100
*フェイスシェア=自社フェイス数÷総フェイス数×100
③相対的シェア(特定の数社に対する自社のシェア)
*自社シェア÷特定企業のシェア×100

8. 当社含む各社メーカーの新製品情報。
①新製品一覧
*商品名・価格・容量・原料・特徴・サブカテゴリー名・発売日など
②廃盤商品一覧

9. 商品マスターの作成基準。
①当社としての分類基準
②商品分類ツリーの作成
③商品分類ツリーのサブカテゴリーごとに構成比を入れておく

10. 当社実績一覧表。
①商品別月別納入実績一覧
*商品別(SKU別)売上数量・金額・店別定番商品扱い状況一覧
②年間販売促進スケジュール別実績
*商品別(SKU別)売上数量・金額・店別販促商品扱い状況一覧

以上、当社の企業方針と当該商品の市場状況について、十分な資料を用意し、当社の当該カテゴリーに対する優位を説明できるようにしておきます。

(2003/2/14)