MD-ing講座35

カテゴリー・マネジメントについて4

第七は、カテゴリーの評価についてです。ここでは比較的身の回りにあるデータを活用し、簡単に評価出来る方法を解説します。
ポイントは、単年度ではなく、数年のトレンドで評価をする事です。時代の変化の中で、それぞれのカテゴリーの役割が変わるからです。

Ⅰ・・・カテゴリーとサブカテゴリーのマーケット動向で評価してみよう。

A:対象
1. カテゴリーの成長性について
*全国での状況
*当該エリアでの状況
*卸売企業段階での状況
*小売業段階での状況
*小売店舗段階での状況
2. サブカテゴリーの成長性について
*全国での状況
*当該エリアでの状況
*卸売企業段階での状況
*小売業段階での状況
*小売店舗段階での状況

B :データソース
1. 業界データ
*市場規模
*メーカー動向
2. 卸別出荷データ
*商品別
*卸企業別
3. 小売企業別販売データ
*商品別
*店舗別
*定番販売・特売販売別
4. 小売店頭情報
*商品別
*店舗別
*定番販売・特売販売別
*店舗別棚割り表

C:評価ポイント
1. カテゴリーの成長率の増減に変化はあるか
2. カテゴリー内の新製品の数は増加しているか
3. カテゴリー内のメーカー数の増減に変化はあるか
4. カテゴリー内のSKU数(ブランド)の増減に変化はあるか
5. 棚の総尺数の増減に変化はあるか

Ⅱ・・・消費者動向データで評価してみよう。

A:対象
1. 世帯当たり購入金額
*全国での状況
*当該エリアでの状況
*当該店舗商圏での状況

B:データソース
1. 消費者パネルデータ(SCIデータ etc)
2. 総理府家計調査

C:評価ポイント
1. 世帯当たり購入金額

Ⅲ・・・競合店分析データで評価してみよう。

A:対象
1. 商圏情報
*対象人口・世帯数
*競合小売業態と店舗数
*自店の来店客数
2. 企業情報
*財務分析
*売場面積
*付帯サービス
3. MD政策情報(当該カテゴリー)
*売上・粗利・粗利益率・商品回転率・交差比率・PI値
*ゴンドラ本数・SKU数・メーカー数・価格構成グラフ・ サブカテゴリー数
*販売促進手法

B:データソース
1. ダイヤモンド・フリードマン社 (DARMS)
2. 東洋経済
3. 朝日新聞
4. 社会調査研究所
5. 通商産業省
6. R.D.S.(流通POSデータサービス)
7. 社員・外部による店頭調査データ

C:評価ポイント
1. 棚本数変化の増減
2. 棚段数変化の増減
3. サブカテゴリー数の増減
4. 総SKU数の増減
5. 総フェース数の増減
6. 価格構成グラフの変化
7. 特売テーマの変化
8. 特売価格の変化

Ⅳ・・・POSデータで評価してみよう。

A:対象
1. POSデータ

B:データソース
1. 自社POSデータ
2. 外部POSデータ

C:評価ポイント
1. 商品利益(粗利益-販売経費)と販売個数
2. 売上金額
3. 売上金額構成比
4. 売上数量
5. 売上数量構成比
6. 粗利益額
7. 回転数
8. 交差比率
9. 貢献比率
10. サブカテゴリー構成比(数年比較)
11. SKUの前年対比(金額・数量増減比較)
12. 各種クロス分析

(2002/12/11)