
MD-ing講座23
POSデータの分析について
今回からPOSデータの分析について説明します。
先ず第一のポイントは、「POSデータの活用目的を明確にする」事です。 意外に思われるかもしれませんが、この目的がないがしろにされている場合が多いのです。
 とにかくPOSデータを貰えれば的発想が多いのです。 ではどの様な目的があげられるかというと、
1.売上金額、売上数量、粗利益額、伸び率から、店内レイアウトの変更や、ゴンドラ本数の変更、ゴンドラ内のゾーニング変更などといった「生産性分析」を目的にする。
2.自店に無くて、他店・他エリア・他業態で売れている商品は何かや、新商品の追加、不振商品のカット、商品分類の再構築、そしてサブカテゴリー・メーカー・ブランド構成比比較といった「品揃分析」を目的にする。
第二のポイントは、「分析手法」についてです。
 目的が明確に決まったら分析の方法を決めることです。
 誰もが使える簡単な方法をルール化すると良いでしょう。例えば、
1.サブカテゴリーのスペース配分の分析については、
ステップ1 ゴンドラ全体の占めるc㎡を求めておく。
 ステップ2 ゴンドラ全体の占める売上高・粗利金額を求めておく。
 ステップ3 1c㎡当りの売上を求める。
 ステップ4 当該サブカテゴリーの占めるc㎡で、当該サブカテゴリーゴンドラ当り売上高を割り、当該サブカテゴリー1c㎡当り売上高を求める。
 ステップ5 基準になるデータと比較する。
 ステップ6 原因を追求する。
 [ex:横90cm 縦170 cm のゴンドラの場合]
ステップ1 ゴンドラ全体のc㎡は、90×170=15,300c㎡
 ステップ2 ゴンドラ1本当り120,000円の売上がある場合、
 ステップ3 120,000円÷15,300c㎡となり、1c㎡当りの売上は、7.84円になります。
 ステップ4 当該カテゴリー1c㎡当り売上高は、

ステップ5 基準になるデータと比較する。
 ステップ6 原因を追求する。
2.ある商品のスペース配分の分析については、

で求め、基準になるデータと比較し、対策を考えます。
 ※基準になる数字は、全店平均、目標値、前年比などです。
3.ABC分析については、
①単純ABC分析
 ※売れ筋・・・ベスト10・死に筋・・・ワースト10
 ※売上金額ABC
 ※売上数量ABC
 ※粗利益額ABC
 ※自店Cランク、他店・他エリア・他業態Aランク商品
②クロスABC分析
 ※売上金額と売上数量
 ※売上金額と粗利益額
 ※売上数量と粗利益額
 ex.

次回に続きます。
(2000/12/14)