MD-ing講座25

POSデータの分析について その3

第三のポイントは、「関連情報を旨く活用」することです。

1.販売促進の関連情報

(1)マス広告との関連
・スケジュール
・量
・表現内容

(2)I.S.Pとの関連
・販促内容
・スケジュール
・販売計画

2.顧客層の関連情報

(1)バスケット分析との関連
(2)スキャンパネル分析との関連
(3)商圏分析との関連

3.スペース効率(サブカテゴリー単位・SKU単位)の関連情報

(1)スペース(3.3㎡当たりの売上・利益)効率との関連
第四のポイントは、比較する項目を明確にすることです。

1.全国との比較
2.エリアとの比較
3.都道府県単位の比較
4.自小売業全体の平均との比較
5.自小売業エリア別平均との比較
6.自小売業モデル店との比較

第五のポイントは、POSデータの限界を知ることです。

1.現状の品揃えの範囲内でのデータである
2.現状の顧客の購買状況の範囲内でのデータである
3.現状のプロモーション状況の範囲内でのデータである
4.過去の販売実績を把握するための道具でしかない
5.小売側の運用レベルによって内容が変わる
6.店頭状況を現しているデータではない

第六のポイントは、POSデータの活用項目(改善・変更ポイント)です。具体的にはPOS分析の結果、「何を改善すれば良いのか」の項目です。概ね次の5項目になります。

1.顧客ターゲットを変更する
2.品揃えを変更する
3.グルーピング(括り)を変更する
4.ゾーニングを変更する
5.価格構成を変更する

以上6つのポイントをチェックしながら、POSデータを分析してみて下さい。

最後に、参考になる数字と計算式を上げておきます。

1.判断期間(販売実績)

・日配品・・・・・・・1~2週間
・加工食品・菓子・・・2~4週間
・雑貨・・・・・・・・3~12週間

2.販売数

・1日当たり(月間販売個数÷月間営業日数)・・・日販数
・1ヶ月当たり(年間販売個数÷12ヶ月)・・・・月販数
・1週間当たり(年間販売個数÷52週)・・・・・週販数

3.ABC分析

・70~75%・・・A
・76~95%・・・B
・96~100%・・C

4.販売率=販売数÷納品数

・納品された商品の何%が販売されたかを見る。
・1個も売れない場合は0%~納品された商品すべてが売れた100%まで。

5.商品回転率=販売数 ÷ 在庫数

6.回転期間=365 ÷ 商品回転率

7.在庫消化日数=前月末在庫高 ÷ (当月売上予算÷予算期間営業日数)

8.粗利益率=粗利益 ÷ 売上高

9.交差比率=商品回転率×商品粗利益率(商品の販売力)、粗利益高 ÷ 平均在庫高

10.貢献度比率 = 商品構成比×交差比率(儲けの貢献度合い)

11.推移分析

※4~12週間の間での動きをチェックする

次回に続きます。

(2001/4/12)